PS3の危機、PS2の終焉
世界でダントツのゲームシェアを持つアメリカ。そのアメリカの年末商戦の結果が報道されました。
「任天堂「WII」:12月の米販売台数は215万台、59%増加−NPD」
Wii 215万台
PS3 72万台
Xbox360 144万台
NDS 304万台
PSP 102万台
PS2 41万台
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003009&sid=aHrj5CxYt7XM&refer=jp_top_world_news
出荷限界に阻まれて11月に比べて微増だったWiiですが、それでも200万台オーバーという堂々たる結果。DSは史上初の300万台オーバーという不倒の記録を打ち立てました。
それと対照的だったのがPS3です。アメリカで最も玩具が売れる年末商戦で、11月、12月がともに前年割れという非常事態。ソフトも去年より揃ってハードの価値が上がってるはずなのに、10%以上もマイナスになってしまいました。
PS3 2007年 2008年(NPDデータ)
11月 46.6万台 37.8万台
12月 79.7万台 72.6万台
合計 126.3万台 110.4万台 87.4%
欧米で2008年11月に販売され、この年末商戦の目玉だったはずの160GBバージョンのPS3は、余りまくってしまったのか日本で急遽『FF VII ADVENT CHILDREN COMPLETE』の同梱版として2009年4月16日に発売決定しました。
価格がFF13の体験版がついて49,980円なのですが、欧州では449ユーロで、70ユーロ分のゲームダウンロード権付き。アメリカでは499.99ドルで『アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝』とPSNダウンロード専用ソフト『PAIN』の引き換えチケット付きで販売されているので、円相場を考慮しなくても5000円近く他国より高い計算です。*1(考慮すると1万円近く高くなってしまいます)ソニー本体の業績悪化のせいか、形振り構わない価格設定に思えますね。
そして長くゲーム業界を引っ張ってきたPS2が、いよいよ終焉を迎えようとしています。
PS2 2007年 2008年(NPDデータ)
11月 49.6万台 20.6万台
12月 110.0万台 41.0万台
合計 159.6万台 61.6万台 38.5%
4割に届かない激減です。発売されるソフトの数も下降線は急角度を描いており、2009年のフェードアウトは確実でしょう。
PS2のユーザー層は、販売台数を見る限りDSかWiiに移っており、PS3は明らかに世代交代に失敗しました。
PS3は、思い切った価格構成で巻き返しを計るかという観測もありましたが、日本で160GB版を海外よりかなり高い価格で発売するということは、シェアの巻き返しでなく開発費の回収を選択したということになり、PS3の戦いは事実上終戦を迎えることになると言えそうです。