PICA200を開発したDMP社が上場

3DSに搭載されたグラフィックIP、PICA200を開発したディジタルメディアプロフェッショナル社が、6月23日に東証マザーズに上場を果たしました。

東証マ上場のDMPは公開価格を650円上回り3050円で初値」
ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP) <3652> が、23日に東証マザーズに新規上場された。公開価格は2400円、公開株式数は86万2600株となっている。
寄り付きから買い気配値を切り上げ、9時53分に3050円(公開価格は2400円)で初値をつけたあと3235円まで上げ、終値は2983円。
http://www.zaikei.co.jp/article/20110623/74706.html

このDMP社は、大学発のベンチャー企業でありまして、法政大学の池戸 恒雄教授が設立しました。

開発段階の最初は、法政大学情報科学部の研究室B4で、人材募集を通して一人ひとり面接を行い、今日開発に従事している主なスタッフを募集しました。http://cg.cis.k.hosei.ac.jp/aboutProf.html

と池戸教授自身が振り返られているとおり、研究者の採用から関わったのですね。設立が2002年、2007年にはPICA200の開発に成功し、3DS採用が2009年、上場が2011年と10年以内に結果を出しているわけで、ベンチャー企業としては、非常に優秀な部類に入るだろうと思います。ちなみに今回の上場と同時に、株式の移動が行われ、池戸教授は主要株主ではなくなっています。(主要株主である筆頭株主の異動および主要株主の異動に関するお知らせ
PICA200は、これまでプログラマブルで発達してきたシェーダー技術をハードオンするこで、電力消費とパフォーマンスを両立させようという、挑戦的な商品です。海外勢がひしめくグラフィックIP分野に、国産IPが3DSと共に殴りこみをかけた形であり、今後の展開も注目です。PICA200は名前のとおり、200MHz帯が動作周波数なのですが、今後500MHz帯で稼動するPICA500が出てくるのかも? 製品のロードマップでは、2011年後半から2012年に掛けて、PICA Extremeという製品が予定されています。
どんなパフォーマンスの製品なのか、楽しみですね。