走り出した3DS ―年末商戦の主役に

■緊急値下げは効果抜群
2011年上半期に低迷した任天堂3DSが、8月11日に1万5000円へ値下げされてから3ヶ月。その後、非常に順調な販売記録を達成し続けています。週間販売台数で5万台を切ったのは1回だけ。それも1000台足りない49,076台でした。ちょっと表にまとめてみましょう。比較に上げたのは2年目のDSとPSPです。(数字は全てメディアクリエイト


機種

8月2週

8月3週

8月4週

9月1週

9月2週

9月3週

9月4週

3DS

196,077

105,639

60,781

54,744

49,076

58,837

70,159

DS

103,095

80,945

57,313

58,579

47,239

72,167

68,123

PSP

24,000

24,000

22,988

23,668

23,950

55,828

41,827

 

機種

10月1週

10月2週

10月3週

10月4週

10月5週

11月1週

11月2週

3DS

58,504

53,540

55,025

73,933

65,041

145,271

103,962

DS

43,362

39,137

44,262

44,283

46,826

48,520

48,520

PSP

39,039

29,948

27,272

28,103

28,867

28,931

28,931
ご覧のとおり、DSと比較しても極めて好調であることがわかります。11月第1週の3DSが跳ね上がっているのは、ついに発売されたマリオ3DSと新色アイスホワイトの発売日だったからです。そして発売翌週も10万台をキープしました。まさに年末商戦突入の流れです。
この後、12月最終週までの過去の販売台数も見てみましょう。



11月3週

11月4週

12月1週

12月2週

12月3週

12月4週

3DS













DS

65,341

132,012

176,958

299,328

408,770

597,628

PSP

55,136

53,771

78,635

92,835

102,555

149,825
12月最後の2週で、ニンテンドーDSが100万台達成しているのが凄いですね。これは大ブームを巻き起こした「脳を鍛える大人のDSトレーニング」が発売されたからです。この後、DSは毎週10万台売れ続ける脅威の販売速度を記録することになります。3DSが、どこまでDSの大爆発に迫ることが出来るかが、今年の年末商戦、そしてお年玉商戦の注目点ですね。
 
■例年より早い年末商戦
3DSの売れ行きは、ハードだけではありません。ソフトも年末商戦を前にエンジンがかかってきました。

ニンテンドー3DS発注増で、ROM供給のMacronixが業績向上」
任天堂のゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売が盛り返していることから、3DS向けにROM(ロードオンメモリ)を供給する台湾Macronix(旺宏)は、2011年11月の営業収益が過去10年で最高に達する模様だ。11月14日付の台湾紙『経済日報』が伝えたもので、任天堂の追加発注を受け、Macronixの業績は10月から既に好転しはじめたとしている。
http://www.emsodm.com/html/2011/11/15/1321330412836.html

台湾の旺宏電子が、3DSのROMカードを生産しているのですが、20%の追加発注を受け、11月の営業収益が過去10年で最高と言う上り調子です。
例年、日本のかき入れ時となる年末商戦は12月に入ってから始まります。しかし今年は、任天堂SCEの携帯ゲーム機が新たに投入されたお陰で、11月から年末商戦が立ち上がっています。中でも3DSは、年末商戦を牽引する主役となるのは間違いありません。
北米市場も、来週金曜日からはブラックフライデーと呼ばれる年末商戦期間に入ります。ここでも主役は3DSになると思われます。
今年は世界中で様々な事件、災害が起きましたが、明るい年末商戦となりそうです。