PS VITA世界デビューも失敗

2月22日に、北米や欧州でも発進したPS VITA。SCEから、発売4日間で120万台販売したとプレス発表が出ました。

PlayStation®Vita (プレイステーションヴィータ
「米州・欧州での発売後、全世界で120万台のハードウェアの実売を達成」
PlayStation®Vita (PS Vita) (プレイステーションヴィータ)が、2012年2月26日時点で全世界でハードウェアの実売120万台、また専用ゲームカードおよびPlayStation®Storeを通じて、ソフトウェアタイトルの実売200万本を達成しました。2011年12月17日の日本での発売に続いて、香港、台湾、韓国で、さらに2012年2月22日からは米州および欧州、シンガポールでも発売し、全世界でPS Vita プラットフォームが拡大しています。
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/120228.pdf

これ全世界ですので、日本の60万台が計算に入ってしまっています。と言うことは、世界で初週60万台ということになります。どう考えても少ないですよね。そのうち北米の売り上げが、推計値ながらアメリカNPDから発表されてまして、22.5万台とわかっています。さらに欧州最大の市場であるイギリスで4.5万台、スペインが2.1万台。実はあっちこっちの数字を一生懸命足しても、日本以外60万台の数字に届きません。どう考えても少ない「全世界120万台」のアナウンスですが、実数はさらに少のでは、ないでしょうか?
 
■海外でもバグ連発するVITA
日本でもフリーズバグにより物議を醸しましたが、海外でも状況は変わらなかったようです。以下の動画は、さっそく買ってきたVITAのプレイレポートを動画ですが、7分32秒からのゲームプレイでは、いきなりフリーズ。その後も挑戦しますが、合計3回フリーズした後、結局プレイできずにレポートが終わります。

パッチを当ててのこの状況は、かなり酷いと言えるでしょう。もともと海外市場は、前世代のPSPが集計もされないほど売れてない状況でした。リスタートとなるVITAにとって、不具合連発は、これから大きな負の遺産となる可能性があります。
 
■日本では1万台切れギリギリが続く
日本でもVITAは低空飛行を続けています。
2月最終週 10,023
3月第1週  10,041
前代未聞の1万台切れに土俵際に足がかかっている状況ですね。3DSの1万台切れは、値下げ直前の週だけでしたが、VITAの場合、単純にソフト日照りで台数が出ていません。
 
そんな中、3月9日に、「PS VITAゲーム天国」というイベントが開かれました。大々的に告知された期待のイベントでしたが、フタを開けてみると、クリエイターのインタビューが流れただけです。非常にお粗末な内容に、VITA所有者達の間で騒然となり、SCE社長河野氏が謝罪する事態となりました。

「SCEJプレジデント 河野弘からのメッセージ 3月12日」
今回の番組は、皆さんの期待に沿う構成になっていなかったということを認め、いただいた貴重なご意見を真摯に受け止めて、今後のサービス展開の教訓にしていくことをスタッフ全員で確認しました。

今回は皆さんから厳しいフィードバックをいただく結果となってしまいましたが、この学びを次に活かすことが、貴重なご意見を送っていただいた皆さんに報いることだと考えています。
次回の「ゲーム天国」、どのように改善されるか、見守ってください。
http://commu.jp.playstation.com/blog/details/201210313_kawano_message.html

実際には謝罪というより、言い訳なのですが、こうして社長が出てきて言い訳すること自体、極めて異例です。こんなメッセージを出すなら、もっと最初の段階でどうにかすべきだったんじゃないかと思いますが、それができないのが今のSCEなんでしょう。
 
日本でも海外でも迷走を続けるVITAの次の注目のイベントは、おそらく6月のE3になると思います。欲を言えば、E3の前に復活の気配ぐらいは見せたいところですが、果たしてどうなるでしょうか?