グリーの発表は本当か RMT対策の効果を検証する

4月23日に発表されたグリーのRMT(換金市場)対策。20日のアドバイザリーボードでも公開された資料を示されたようです。

「グリー、第1回目の「利用環境の向上に関するアドバイザリーボード」を開催」
グリーから、市場動向をふまえた施策とその効果について、下記の報告をしました。「探検ドリランド」において各種施策を実施した結果、大手オークションサイトにおける「GREE」を通じて提供されているゲーム上のアイテム、カード等に関する出品件数が、56%減少(※2)しました。また、その落札金額は、各種施策の実施前後で76%減少(※3)しました。
*2オークション出品件数

 
*3オークション落札金額

http://www.gree.co.jp/news/press/2012/0423_01.html

この公開された2つの表から、RMT対策が本当に効果を上げたのか検証していこうと思います。
 
■まるで結果の見えないRMT対策
まず件数(上の表)に注目します。アイテム・カードのトレード件数は、3月13日から盛り上がり、3月26日にグッと減っています。なぜでしょうか? 答えは簡単。
3月13日から26日まで、キング討伐イベントをやっていたからです。
では4月2日に、件数・金額ともにガンと減ってるのは、何故でしょうか? これも簡単。当ブログで記事にしています。

「「探検ドリランド」でまた複製技が発覚 グリー、一部トレード機能を停止」
探検ドリランドは、不正行為調査のため、全てのお客様を対象として、下記ハンターカードのトレードを一時的に停止させていただいております。
・停止期間:2012年4月2日〜16日(終了期間は前後する可能性あり)
http://d.hatena.ne.jp/tenten99/20120408/1333897545

4月2日から高性能レアカードばかりトレード禁止されてしまったのです。トレード禁止にされたから、オークションにも出せない。件数や金額も少なくなる。と、こういうことですね。金額の方(下の表)に、顕著に影響が出ているのは、高値がつき易い、人気のあるレアカードばかりトレード禁止になっているからです。
ちなみに16日までのトレード機能停止措置は、25日に延期された後、再開するはずでした。が、今度は告知もなく、まだ禁止措置が続いています。
 
要するに、この2つの表からは、グリーのRMT対策の効果を読み取ることなんてできないのです。行政指導回避のための、単なる話題づくりですね。おそらく実際にドリランドで遊んでいる人ほど、このグリーの言い分に納得できないでしょう。
いろいろ悪名高いグリーですが、今回の発表は一線を越えた感がありますね。当ブログは、今回のグリーの発表は、「欺瞞である」と結論します。こういう汚いことをやってると、どんどん信用を落としていく原因になると思うのですが、いいのでしょうか。ドリランドの今後と、最後まで真面目に遊んでいたユーザーが心配です。