Impress「ケータイWatch」が大誤報 コンプガチャ規制爆弾、今も秒読み進行中

消費者庁による「コンプガチャ規制」報道により、ソーシャル銘柄全面安となった東京証券市場。市場が引けた5月7日15:20に更新された「ケータイWatch」の津田 啓夢記者が大誤報をやらかしました。

消費者庁が報道否定――SNSコンプガチャ問題」
SNS各社が提供するソーシャルゲームのコンテンツが違法に当たるとして、報道各社が消費者庁が中止を要請すると報じた。これに対して、消費者庁は記事の内容を否定している。
■ 報道を真っ向から否定
問われるのは、景表法における「絵合わせ」行為だ。表示対策課の担当者は、「会見で長官が指示した通り、検討が始まった段階。中止要請や措置命令などは何も決定しておらず、そういった考えもない。事業者名を出したこともない」とする。
担当者は、検討結果を公表するかどうかも現時点では未定であるとし、報じられた件について、「記事内容とは異なる」と否定している。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20120507_531028.html

この記事が大誤報です。
他の報道を真っ向から否定する内容について、ツイッターで追求された本人が、とんでもないことを言い出したんですね。
 

@eagle_raptor
コンプガチャ問題に関して表示対策課からコメントを得た日時は具体的にいつ(日時)なんでしょうか?

津田 啓夢‏@boobyn
うちは今日から通常営業開始っす。休み中に仕事は基本的にはしないっすよ
https://twitter.com/#!/boobyn

@nowminwarosuwww よく意味がわからない。4月の見解を何で5月7日に書いているのですか?先日の読売の記事に対する見解じゃないのに何故?

津田 啓夢‏@boobyn
わかりにくくてすんません(^_^;)件の記事があった上で取材かけただけっすよ
https://twitter.com/#!/boobyn

つまりですね。この問題の記事は、4月24日の記事なんです。連休中は仕事をしないので、たまたま5月7日に公開されただけということなんですね。しかし明らかに内容は、5月5日以降に報道された「コンプガチャ規制」に関して、「消費者庁が否定回答した」と読める内容です。本人は言葉を濁していますが、故意に流された株価操作の記事にしか見えません。証券取引等監視委員会マターとなりえる、極めて悪質な誤報であると言えるでしょう。
 
■本当は何が正しいのか?
ここまでの状況を時系列に見てみます。

5月5日 2:00頃 読売新聞
消費者庁は、特定のカードをそろえると希少アイテムが当たる「コンプリート(コンプ)ガチャ」と呼ばれる商法について景品表示法で禁じる懸賞に当たると判断、近く見解を公表する

5月5日14:00頃 FNNニュース
消費者庁は、コンプリートガチャ景品表示法で禁じる懸賞にあたると判断して、週明けにも注意喚起する方針を固め、ゲーム会社が中止しない場合は、景品表示法違反で措置命令を出す方針。」

 
5月5日〜6日 朝日新聞日経新聞産経新聞等が同様の報道
 


5月7日11:20 ブルームバーグ
「同庁表示対策課の片桐一幸課長ブルームバーグ・ニュースの電話取材に「コンプガチャは景表法違反の方向で検討している。近く見解を公表する」と述べた。コンプガチャ中止の要請先は未定としている。」

5月7日15:20 ケータイWatch
消費者庁が報道否定――SNSコンプガチャ問題」

5月7日16:58 CNET Japan
消費者庁は、「今の消費者庁のポジションは、いわゆるコンプガチャ景品表示法(景表法)上の『絵合わせ(カード合わせ)』に該当するかということ。景表法上の考え方をできるだけ早く明らかにすることを検討している」と説明しており、具体的な事業者名を出して規制について話している段階ではないという。またこの見解については、5月半ばにも出される可能性を示唆した。 」

5月7日19:30 CNET Japan
「「コンプガチャが景表法違反の方向で検討」は事実--消費者庁がコメント」
CNET Japanでは改めて消費者庁表示対策課に取材したところ、次のような回答を得た。 「(コンプガチャは)クロじゃないか?という方向で(考えている)。」
http://japan.cnet.com/news/business/35016812/

確かにFNNニュースも、「週明けにも」と誤報しています。それが、7日のストップ安をさらに煽りました。しかし「ケータイWatch」の誤報は、その比ではありません。 
CNET Japanがしつこく消費者庁に確認をしてますが、タイトルにも書いたとおり、ソーシャルゲームにおけるコンプガチャ規制爆弾は、今も進行中です。とにかくImpress「ケータイWatch」のたわけた記事は、無視した方が得策です。
  
■ソーシャル銘柄、仕手銘柄化の可能性も
現在の状況から言って、もうマトモな値動きはしないでしょう。「危ない銘柄には手を出さない」が、市場の鉄則です。情報が錯綜しているように見えますが、騙されてはいけません。冷静な判断で、株式市場に臨んでください。