前代未聞 SCE版権のゲームが任天堂3DSで発売

日本では、不調と言われる任天堂WiiUより、低迷しているPS4。最初から3DSの相手になっていないVITA。そうした状況の中、SCEは積極的に自社ソフトで市場を形成することなしに事業を続けてきました。
しかし、ここで新展開が。

「まさかの新作「ポポロクロイス牧場物語3DSで登場 原作者「驚くべき打開策」」
プレイステーションの名作RPGポポロクロイス物語」シリーズが人気タイトル「牧場物語」とコラボした新作ゲームソフト「ポポロクロイス牧場物語」がマーベラスからニンテンドー3DSに登場することが明らかになった。発売日・価格は未定。

ニュースリリースには「『ポポロクロイス』は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント登録商標です」との一文が
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1409/04/news084.html

なんと版権を所有したまま、他社ゲームハードへのソフト提供です。「牧場物語」という、マーベラスエンターテイメントのゲームとのコラボレーションと言う形ですが、これまでは到底考えられない展開でした。
 
クロスプラットフォーム戦略は成功するか
初代プレイステーションの頃、SCEは自社で多数のゲームソフトを展開しており、人気のあったシリーズも多数あります。
SCEは、一度2010年に債務超過して解散し、再編成された組織です。そのSCEも2012年には再び債務超過となり、当ブログでも記事にしました。そのままSCEは、債務超過しっぱなしの状況が続いており、打開策が急がれる状況だったわけです。そんな中、他者ハードへの版権貸出は、新たな挑戦と言えるでしょう。
 
死蔵された状態のゲームを貸出すことが、新たなユーザーの獲得など、ソフトブランド価値の再構築に繋がれば、またVITAやPS4への展開も出てくると思います。
パラッパラッパーや、ワイルドアームズなど、SCEは一世を風靡したソフト群を抱えています。これらゲームソフトが新たな資産として積極的に展開されれば、ユーザーにとってもSCEにとっても得となる、「ウインウインの関係」を作れるかもしれません。
 
任天堂アメリカでiPADにゲーム展開

「iPadでポケモン 任天堂、米で「禁断」のプレー」
任天堂の「ポケットモンスター」の人気カードバトルゲームが、米国で米アップルのタブレット(多機能携帯端末)「iPad」向けにリリースされることが明 らかになった。一部の海外メディアが報じたこのニュースを受け、8月18日の東京株式市場では、任天堂が同じモバイルで急成長分野のスマートフォン(スマ ホ)向けゲームに参入するとの思惑が広がり、株価は大幅に上昇した。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO76225860X20C14A8000000/

莫大なソフト資産を抱えるのは、任天堂も同じです。
ポケモンのカードバトルゲームを、iPadに展開することを決めたのは、SCEと同じく新たな展開と言えるでしょう。
任天堂にも続編が久しく出てないゲームタイトルが多数あり、資産がホコリを被っている状況もSCEと似ています。15年以上新作の出ていないタイトルは、積極的に版権を貸出すなど、SCEのような新たな展開も必要なのではないでしょうか。
SCE任天堂。新たな取組みに注目です。