狛江市議選はどうなるか 波乱の4年間と未来

全国の地方選から一足遅れて、狛江市の市議選が始まりました。
この4年間は、市議のモラルに揺れた狛江市だったと思います。
 
■市議が市民税滞納700万円の衝撃

「市税滞納した東京狛江市の民主・正木市議会議員に3度目の辞職勧告」
正木議員については、平成16年から約10年間に渡って、市民税や固定資産税など、延滞金を含めて約700万円の滞納があり、本人によれば分納したなどどしていたものの、事実確認ができていない。
また政治資金報告書の会計責任者として、既に死亡していた実母の署名があるなど、不自然な内容があったことも指摘されている。
http://irorio.jp/agatasei/20141220/189449/

市議が市民税滞納って意味がわかりません。他にも固定資産税、国民健康保険税も滞納していたようです。
記事では事実確認できていないとしていますが、正木氏は「分納しただけ。それは議長にもすでに報告している」と説明していました。
ところが当の議長が「そんな事実はない」と否定。さらに読売新聞が「指摘を受けてから全納」と報道し、説明が虚偽だったことが判明。大騒ぎになりました。さらには、政治資金報告書にも死んだはずの母親が署名しているなど、適当すぎる会計処理が明らかになり、問題に拍車を掛けました。
市長逃亡に続き、またも全国紙に狛江市の汚点を報道されてしまったわけで、正木氏の責任は極めて重いと言えるでしょう。
本人は立候補する気満々だったのですが、後援会の方が力尽きて解散してしまい、結局引退ということになった模様です。
 
■もう一人の問題児はどうなるか
幸福実現党の辻村ともこ女史が当選してから、4年が経ちました。本人はもう幸福実現党を脱退したと宣言していますが、かつて幸福実現党都副代表という要職にいた人間が、そう簡単に無関係になれるのでしょうか?
平成23年(2011年)第2回定例会一般質問を見てみましょう。以下は本人のブログです。

「第2回定例会一般質問 3問目(いじめ撲滅)」
昔と今のいじめの違いを分けるポイントは、「限度の無い残忍性」と「継続性の増加」、「ゲーム・あそび感覚」です。「文部科学省」の調査データ類、いじめ対策全国組織「いじめから子供を守ろうネットワーク」などの研究データ等を参考に、まとめてみました。
http://tsujimuratomoko.jp/2011/08/teireikai-2-3.html

ここに出てきた「いじめから子供を守ろうネットワーク」が、幸福の科学系列の団体であります。以下のように、幸福の科学のホームページに社会活動の項目に公開されています。
http://shoja-irh.jp/link_m.html
実際に、辻村女史はこの「いじめから子供を守ろうネットワーク」の狛江の代表だったそうで、過去には議員の公式プロフィールにも記載されてました。
とはいえ、今は消えています。もう幸福実現党とは関係なくなったのでしょうか?
 
平成25年(2013年)6月3日に一般質問に立った辻本議員は、「佐賀県武雄市」の行政改革を持ち出しました。これも本人のブログにも全文が載っております。

「平成25年度第2回定例会一般質問2問目 武雄市に見る行政改革と狛江の比較」
【辻村質問】
質問7
武雄市では市の借金400億円を3年間で90億円削減。税収も増やし、さらに水道料金15.84%値下げ、固定資産税 1.55%→1.48%に下げ、介護保険料ピーク時より200円約値下げ、改革をどんどん進めているそうです。
http://tsujitomo.blog.fc2.com/blog-entry-243.html

なぜ突然佐賀県の小さな市の話?
不思議に思った人もいたでしょうが、私はこの質問内容を事前に見たことがあったんですね。

幸福実現党(2013年05月04日)
「今こそ、減税!――行政に民間の力を取り込む発想を」
武雄市TSUTAYAに図書館運営を委託――市民、行政、企業の三者にメリット
武雄市は人件費を30億円削減し、市の400億円の負債を5年間で100億円圧縮しました。
そして、市民への還元として、水道料金15.84%安、固定資産税1.55%から1.48%、介護保険料200円引き下げ等を行い、武雄市への人口流入も始まっています。
http://blogos.com/article/61595/

市の負債の書きっぷりが若干違うだけで、水道料金、固定資産税、介護保険料の順番も一緒ってのは、どうなんでしょうね。
議員が無関係を装いつつ、実態は全く逆ということなら、極めて不誠実なことだと言えるでしょう。
ちなみに、実の弟さんである鶴川晃久さんは、幸福の科学幹部として、「幸福の科学大学」認可を巡って、文科省とバトル中であります。要するに家族ぐるみで幸福の科学に関係しているわけで、辻村女史だけが関係していないとするのは、むしろ難しいのではないでしょうか。
 
■辻村女史の自民公認は妥当な判断だったか
さて、そんな中、今回の市議選で辻村女史を、自民党が公認してしまいました。いくら人材がいないにしても、この判断は失態だったと考えます。自民内部でも、これまでの4年間、いきなり飛ばす電波な行動に、若干引いてたはずです。
矢田部さんなんて、「こちらが挨拶したのにガン無視された」と怒ってたではありませんか。
上記で少し触れた「幸福の科学大学」認可を蹴られた幸福の科学側は、下村文科相の霊言検証を敢行。辻村氏の弟の鶴川氏も参加しました。

「下村文科相守護霊の霊言」
鶴川氏
「あくまで私の感覚ですが、道端で出会った妖怪で、少し水を含んでベチョッとした感じ。また、人を小馬鹿にしたようなニヤニヤ感がありました。以前、ある偉人の霊が入ったとき、自分の意識をのっとられそうなほどのパワーを感じたのですが、今回はそのようなことはなく小物に感じました」
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8767

えらい言われようだな下村文科相
認可されなかったからと言って、こんなことやっちゃうわけで、「なんか普通とは違うな」と感じるのは、本当に「普通とは違う」からなのだと思います。
自民側は、目の前の票数に惑わされずに、普通の判断をして欲しかったですね。
 
この4年間における狛江市の混乱を、是非この選挙で一掃して欲しいと思います。未来ある4年間へ。みなさん、適切な投票を行いましょう。