【五輪エンブレム問題】 レッドカードな組織委 佐野氏に負けない疑惑の連鎖

たいていの人が「疑惑の本丸はここじゃないのかな」と感じてる組織委。9月11日、新たなパクリが明らかになり、それが組織委によるものとわかりました。

 

■何を言っているのかわからない組織委の説明

「これでは佐野氏に注意できない?五輪組織委の甘い認識」

佐野研二郎氏(43)がデザインした公式エンブレムの盗用を否定した8月28日の記者説明会における、組織委の画像の無断使用。エンブレムの展開例として使用されたロンドン五輪の会場の写真が、英国在住の日本人女性の個人ブログから盗用したものだったという。本人からの指摘で事実が発覚。組織委は写真の使用料を支払い、事後承諾という形で事を収めた。

 組織委は、マーケティング局のスタッフがインターネットの画像検索で当該の写真を入手し、資料を作成したと発表。ただ、経緯など詳細について質問が飛ぶと「現在、プロセスを調査中のため答えられません。分かり次第、報告させて頂きます」と繰り返すばかり。

http://www.hochi.co.jp/topics/20150912-OHT1T50141.html

盗用否定の会見で、盗用していたのは組織委もだったという、呆れた話です。

しかも、なにゆえマーケティング局のスタッフが展開例を作成していたのか。それは誰なのか。そもそも誰の指示だったのか。そういう点がさっぱりわかりません。
今回の盗用の発覚は、ネットから指摘を受けたブログ主本人が声を上げたからです。佐野氏の盗用が明らかになった段階で、普通他の画像も調べると思うのですが、なぜか自分たちは調べませんでした。この問題意識の薄さは、新国立競技場の頃からずーっと変わりません。

 

■最初から問題が多かった組織委

<五輪エンブレム>再公募、デザイナーに戸惑い

前回応募したあるデザイナーは「組織委は素人だった」と憤りを隠さない。求める作品の構図など基本的な条件が何度も変わったほか、締め切りの1週間前には提示された資料のパラリンピックのアルファベットのつづりが間違っていたことが伝えられたという。このデザイナーも今回は応募を見送る考えだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150904-00000099-mai-soci

http://sportsspecial.mainichi.jp/news/20150905ddm012050034000c.html

「素人」呼ばわりされてしまった組織委。応募条件を途中で何度も変えるとか、どう考えても普通じゃありません。
また、そもそも「デザイン修正の指示が審査委員から出てなかった」という情報もあり、デザイン決定までの流れは、混沌としています。
 

「五輪エンブレムもトートーバックも仕掛けは電通ディレクター!審査委員に知らせず佐野案修正?」

審査委員の一人が匿名を条件にこう話している。
<「今回のエンブレムの選出の経緯はコンペの名を借りた不当な選出方法であったと言わざるを得ない」>
なぜなら、審査委員への報告がないまま森氏と武藤氏が、佐野氏に2度も修正を依頼したといわれる。そのことが事実なら、最終案は専門家ではないこの2人によって方向付けられたもので、何のために審査委員が集まってデザインコンペをやったのか。
<「これは完全なるルール違反で、不当なコンペです」(先の審査委員)>

http://www.j-cast.com/tv/2015/09/11244979.html

なんでここで、森氏や武藤氏の名前が出てくるのか。審査委すっ飛ばして勝手に修正を依頼していたとしたら、「不当なコンペ」と委員が憤慨するのも当然と言えるでしょう。

 

今回、佐野氏と同じく展開例で、写真の盗用が発覚しました。新国立競技場の白紙撤回と合わせてエンブレム問題でイエローカードは2枚目。普通にレッドカードです。
また何か出ないうちに、組織委には抜本的な改革が必要だと思われます。組織委の長たる森氏は、全然事態のコントロールができていないわけで、3枚目のイエローが出ないうちに、身を引いた方がいいのではないでしょうか。