「日本に勝った!」 輸出再開に韓国は狂喜乱舞
輸出管理厳格化後、初の輸出許可が出ました。韓国では蜂の巣をつついたような騒ぎです。
「韓国向け輸出、初の許可 申請審査、標準より早く」(2019年08月08日)公正に手続きを進め、韓国が主張するような禁輸や貿易制限措置でないことを示す狙いがある。
日本は、「禁輸ではない」と示すため通常より早く認めたようです。でも、今のところそんなメッセージは韓国側に全く伝わっていません。韓国内の反応は、「負け犬の遠吠え」であります。
■「日本を許すな」
「[社説]日本はたじろいで「名分」示すより、交渉に応じよ」ハンギョレ(2019.8.8)日本の貿易報復で韓国経済の安定性が弱まったが、日本もまた観光や部品輸出などで打撃を避けられない。日本が一息ついたのには、韓国政府と国民の効果的な対応が一役買ったのだろう。日本がすべての輸出規制を原状復帰させるまで、わずかでも緊張を緩めずに断固たる基調を続けねばならない。
ハンギョレ紙が反応を綺麗にまとめています。
1 日本の措置には、日本にも被害がある。なにより韓国国民の不買運動と他国への代替手段確保の取組が、日本を敗北に追い込んだ。
2 日本が土下座するまで許してはならない。
韓国国民の反応はだいたいこんな感じです。渋谷の交差点で大騒ぎが、24時間続いてると言えばわかりやすいでしょう。
そしてもう一つは、サムスンの力を過信する反応です。
ほんの数日前まで阿鼻叫喚だったのに、今は狂喜乱舞。この振り幅の大きさは、本当に別の人種なんだなぁと感じます。
とにかくマスコミが事実を報道しません。数週間前まで「禁輸措置」って報道するマスコミがあったほどなんです。今ではさすがに少なくなりましたが、それでも「輸出規制」と報道するマスコミが大半です。「輸出管理」という報道は、ほとんどありません。
だから韓国側から見える事実は、
1 日本が韓国に輸出規制を仕掛けた!
2 不買運動したら、日本が困って輸出開始した!
というものなわけです。ここで韓国政府が、ちゃんと情報を出してコントロールすれば良かったんですが、この政府がまたダメでした。
■文大統領「本当の意図はわからない」
「日本の貿易報復 「勝者のないゲーム」=文大統領」文大統領は「日本は当初、大法院(韓国最高裁)の強制徴用判決を理由に掲げたが、その後は戦略物資の輸出管理の不備のためだと言葉を変えた」として、「本当の意図は何なのか疑問を持っている」と述べた。
文大統領のこのコメントは、本気で「意味わかんねえ」って言ってると思います。実際、読売新聞がこんな報道をしてました。
「韓国への「禁輸」4日から、半導体産業に痛手」2019/07/01
これねぇ。おそらく「日本が行うのは輸出管理。何の問題もない」と最初から思われたら無駄になるので、政府の関係者が「禁輸になる可能性もある」みたいなことを言ったと思うんですよね。で、文句を言われたら「ただの輸出管理だよ」と言えばなんとかなると。
しかし、韓国は中国から似たような形の圧力を、これまで何度も何度もやられてきたのです。「圧力なんてしないよ」とコメントしながら、平然と圧力をかける中国を見てきた韓国政府や国民は、日本政府の言葉を全く信じませんでした。この辺り、日本側は「韓国の思考回路」を見誤ったかなと思います。
なにしろ「輸出管理だから、書類が整えば、輸出許可されるぞ」と韓国の掲示板に書き込んでも、「この状況で日本を信じるなんて愚か者のすることだ」と取り合ってくれないし、なおも説明しようとすると「土着倭寇め!」って言われてしまうくらいなんです。
■輸出再開で、すこーし冷静に
「計算が複雑になった韓国政府、「ホワイト国」日本除外の正面対抗を延期」2019年08月08日当初は日本の貿易報復への正面対抗レベルで8日から日本をホワイト国から除外しようとしたが、「ひとまず眺めよう」という慎重論が出ている。
企画財政部によると、洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官の主宰でこの日開かれた日本輸出規制対応関係長官会議でこのような内容を議論した。
この「ホン財政部長菅」は以前当ブログで取り上げた「日本をホワイト国除外措置にし、日本の韓国ホワイト国除外措置をWTOで訴えよう」という、錯乱したようことを言っていた人ですが、少し様子見になりました。
5時間も説明会をやったというのに、韓国側は全く理解していなかったということです。
なにしろ文大統領が、日本とのパイプ作りを軽視して、必要な人員を削減しまくってしまいましたから、誰も日本と情報共有できる人がいません。日本に来る議員団は、自分たちの言いたいことを言うだけで、日本の言い分を理解する人たちではありませんから、解決につながりません。
韓国のマスコミはここぞとばかりに、「首脳会議によって、正常化を!」と声高らかに進言していますが、日本側が問題と思っている事案が何も解決していないのに、いきなり首脳同士で会って、笑って握手するわけにはいかないでしょう。
■新しい日韓関係がついに始まる
「不正輸出、156件を摘発=戦略物資めぐり4年で-韓国」
こうした不正輸出事件で、韓国側は関係した企業の名前を公開していません。日本としては、それだと輸出管理にならないわけで「関係した企業名を公表しろ」と、求めることが必要だと思います。
8月15日、文大統領が今の狂喜乱舞を受けて「経済侵略を起こした日本は謝罪と賠償しろ」と言い出すか、「やっぱり日本との対話がいるんだな」と方針転換するかが見所です。
ようやく日韓関係は新たな次元に突入します。怒涛の一か月でしたが、まだまだ何もかもこれからです。
次は「募集工(徴用工)問題」のターンになると思います。外務省マターだと思うので、ICJ提訴が仕事になるでしょう。もう福島産水産物で、逆転負けを喫したような信用失墜行為は許されませんよ。これまでの日韓関係とは違うと頭を切り替えて、適切に対応していって欲しいですね。