ゲームに学べ! テーマパークの新機軸

不景気と同時に、巣篭もり消費が増え、各地のテーマパークが壁にぶつかっています。

「「長崎ハウステンボス」が経営悪化で支援企業探し、身売りも」
「08年度・上野動物園の入場者数が300万人を割る」
「ホンダ傘下のテーマパーク「多摩テック」が閉鎖へ」
http://www.fukeiki.com/cgi-bin/mtos/mt-search.cgi?blog_id=18&tag=%E9%81%8A%E5%9C%92%E5%9C%B0&limit=20

そんな危機を迎えている各地のテーマパークですが、一方でゲームとテーマパークを融合して、驚異的に客足を伸ばしている新機軸のテーマパークがあります。
マジクエスト」「明治探検隊」といったRPG型のテーマパークです。

どんな特徴があるのか、見てみましょう。これらのテーマパークは基本的に「お宝探し」です。参加者はアイテムのありかを暗号で示したパンフレットを渡され、赤外線センサーのついた杖を手に、館内を歩き回ります。
暗号は、ファンタジー小説やゲームで見られる謎かけになっており、一筋縄ではいきません。「歴史を刻む壁の上」などと書いてあるだけだからです。歴史を刻む壁なるものがどこにあるかは、館内を歩き回って捜索する必要があります。
制限時間はマジクエストの場合は、60分。到底1度でクリアは出来ません。そんな時に1300円の杖を買えば、次も続けて挑戦できるという仕組みです。
マジクエスト」は、そうやってアイテムを集め、最終的にドラゴンを倒して国を救うことが目的となっています。

「遊園地の乗り物は乗っているだけ。こっちの方が面白い」小学生(7歳)
「1度目はアイテムを探しきれずに時間切れ。子供と言うより私が悔しくて」同伴の母親
日経新聞(2009年6月20日

意外とよく出来ていて、大人の方が夢中というのが人気の秘密のようです。またカップルで挑戦してあっちこっち走り回る姿もあります。

「施設中がゲーム世界の雰囲気。衣装も着替えたいくらい」デートで訪れた女性

これらのRPG型テーマパークが、他のテーマパークと大きく違う点は、まず並ばないこと。そして自分で謎を解く、能動的なアプローチであることです。
この特集を行った日経新聞では

これらが人気を集める背景には、子供時代にテレビゲームに熱中した世代が成長し、RPG好きが増えたことがある。任天堂Wiiが人気を集め、身体を動かすことでテレビよりも臨場感をもって楽しめることに消費者が気付き始めたことも大きい。

と分析しています。
毎年ディズニーランドが莫大な客足を飲み込んでいますが、ひょっとすると将来は、こういったアトラクションに頼らないテーマパークが主流になるかもしれませんね。