実況動画がCMになる時代

「「KILLZONE 2」お笑い芸人「ビーグル38」「THE GEESE」「リー5世」3組による実況動画公開!」
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンが発売中の、PS3FPSKILLZONE 2」の実況動画が、ニコニコ動画PlayStation公式チャンネル「ぷれちゃ」で、2009年7月31日より公開される。
実況動画では、お笑い芸人「ビーグル38」「THE GEESE」「リー5世」3組が、「KILLZONE 2」のオンラインモード“WARZONE”に挑戦する。
http://japan.gamespot.com/ps3/news/story/0,3800075348,20397284,00.htm

この記事を見て、仰け反った人も結構いるでしょう。
「実況動画」とは、自分のゲームプレイ動画に、同時に収録したコメントを重ねるもので、ニコニコ動画ではかなり大きなコンテンツとなってます。
実況動画が大きく注目されたのは、ピーアキャストでこころん氏が撮った動画が、YouTubeに転載されてから。

「PeCa bio hazard highlight」

バイオハザード2をひたすら怖がりながらプレーするこの動画は、海外の人も含めて、350万ヒットを超える大人気となりました。
YouTubeのサービスが正式に始まったのが、2005年12月。この動画が投稿されたのが2006年3月26日ですから、YouTubeが始まってまだ間もない段階で話題になったことがわかります。

そんな実況動画ですが、面白そうにプレイすることでソフトが売れると言う人がいる一方、ゲームの内容自体もネタばれしてしまうため、ゲームを買わないで実況動画で済ませてしまうと言う人もいて賛否両論でした。実際には後者の方が圧倒的に多いと思うのですがね。
今世代のハード戦争トップを走る任天堂は、プレイする人の楽しげな顔を広告の中心に据える宣伝方法で、他社を大きくリードしました。また似たような楽しげにプレイする動画もYouTubeで話題を呼び、その宣伝効果はかなりのものだったと思われます。

Crazy Wii Sports' Boxing

特に上のような、女の子が夢中になって遊んでる姿は、世のお父さんお母さんに強烈にアピールしたことでしょう。任天堂の広報戦略が威力を発揮したことは、その後のWiiの家庭への浸透振りからよくわかります。
しかしそこからさらに先に進んで、ソニー自身が実況動画を宣伝材料にしてきたわけです。最後までプレーしたら宣伝効果が逆に薄れるので、途中までだと思いますが、それにしても思い切った戦略です。
このソニーの戦略が、PS3浮上のきっかけに本当になるのでしょうか? 大いなる転機か、単なるネタで終わるのか、興味深いテストケースになると言えそうです。