スプラトゥーン 全米ゲームオブザイヤーで2冠に輝く

日本でも人気となっている任天堂の新規TPSゲームSplatoonスプラトゥーン)」が、全米ゲームオブザイヤー2015でシューター部門、マルチプレイ部門の2冠を獲得しました。

「“The Game Awards 2015”全アワード受賞タイトルまとめ【The Game Awards 2015】」
http://www.famitsu.com/news/201512/04094615.html

シューター部門というのは、銃等を撃ち合うゲームで、欧米のゲーム会社の独壇場です。マルチプレイ部門というのは、ネットワーク越しに人間同士の協力プレイや対戦プレイをするゲームで、これまた圧倒的に欧米が得意な分野です。
そんな部門の賞を、新生ソフトのスプラトゥーンが取っちゃったんですね。
 
■強豪揃いのシューター部門の獲得は、もちろん日本初の大記録
これは本当に大変な話でして、そもそも受賞どころかノミネートの段階で日本のソフトはかすりもしません。しかも他のノミネートタイトルが物凄い。

■Best Shooter

WINNER:Splatoon

Call of Duty: Black Ops 3
Destiny: The Taken King
Halo 5: Guardians
Star Wars Battlefront

■Best Multiplayer

WINNER:Splatoon

Call of Duty: Black Ops 3
Destiny: The Taken King
Halo 5: Guardians
Rocket League

特にシューター部門の4つのゲームは、1000万本もの売り上げを稼ぐ超人気ソフトや、話題のゲームばかりです。日本で言うとドラゴンクエストファイナルファンタジーのような超有名ソフトのシリーズでして、それを向こうに回して賞を獲得するのは本当に異例のことです。
ただ、このシューター部門は人気ジャンルだけに、売れ筋シリーズの新作も「大いなるマンネリ」の罠に落ち込んでいて、ここ最近は特に「ストーリーとグラフィックを、ちょっと目先を変えただけ」の新作がユーザーに飽きをもたらし始めていました。
もちろん、人気ジャンルですから、たくさんの模倣作品が溢れています。両部門にノミネートされている「Destiny」というゲームは、そんな中でも期待が高かった新規タイトルでした。そうしたライバルソフトを蹴散らして、ポップな色使いや、殺さないゲームシステムなど、「スプラトゥーン」の新規性が評価されたわけです。
 
■より過激な表現に限界も
PS4やXboxOneが出て、その性能を如何なく発揮した精緻なグラフィックのゲームが発売されています。しかし、そのグラフィック性能を強烈な過激表現に使うソフトが少なくありません。特に欧米では、首が吹っ飛んだり、腕が吹っ飛んだりといった極端な表現が増えており、問題にもなっています。
今回のスプラトゥーンの受賞は、そうした過激な表現に対する一つの警告の意味もあると言えるでしょう。
日本のゲームが欧米の牙城に風穴を開けた2015年。来年以降もこんな年が続くことを期待しています。