電脳コイルはすぐそこに〜拡張現実最前線

「拡張現実」という分野を知っていますか? セカンドライフは「仮想現実」、つまり完全に独立したバーチャルな世界ですね。しかし「拡張現実」は、今の現実世界にネットの情報を重ね合わせて、現実の方の情報を増やそうとする分野です。
ま、百聞は一見にしかずです。以下の動画をご覧ください。
「拡張現実: FaLLen AR mode demo」

画像にホテルが入ると、ホテルの評判をネットからダウンロードして、リアルタイムで表示しています。次に食べ物屋が映ると、今度はその評判をネットからダウンロードしています。もちろん詳細な評判も引っ張り出して読むことが可能です。
実はこのソフト、金村さんという個人が開発したソフトです。2009年2月26日に行われた「ITproカンファレンス:拡張現実」で、個人としてデモを発表しています。

「カメラだけでARを実現する「SREngine」,クリエータiPhone版をデモ」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090226/325619/

電脳コイルのデバイスは、電脳メガネです。しかしあれだけの機能が詰まったメガネが手に入るようになるには、まだ時間が掛かりますよね。しかし実は既に手元に電脳メガネ並みに情報の入出を行えるデバイスがあります。
そう、携帯電話です。今の携帯には必ずカメラがついており、外の情報を簡単に取り込めます。そしてそれを即座に出力できる液晶もついている。完璧ですね。
金村さんは、上の動画のソフトをiPhoneで動かそうとしています。GPSと建築物を画像認識させることで、瞬時にネットの情報をiPhoneの画像に重ねられるわけです。
アメリカはセカンドライフの袋小路に捕まって、拡張現実への進出が遅れています。ということは日本が「拡張現実」の分野で覇者となれるチャンスですね。これからの展開が非常に楽しみです。