裸眼3Dってどういうの?

いきなり発表されたニンテンドー3DS
コンセプトは、裸眼3Dということで、いきなり携帯機で3D環境が提供されることになりそうです。それでは、この裸眼3Dというのは、どういうものなのでしょうか?

「シャープ、2D/3Dを電気的に切り替え可能な液晶ディスプレイを実用化」
視差バリア方式とは、縦に細長く刻んだ右目用/左目用の映像を交互に並べ、同じく縦方向に刻まれたスリット(視差バリア)を通じてそれを見ることにより、右目には右目用の、左目には左目用の映像だけを届ける仕組みである。
http://journal.mycom.co.jp/news/2002/09/27/08.html

実は裸眼3Dの技術で、もっとも有名な「視差バリア方式」の発案は、なんと100年も前です。
右目用と左目用に画像を交互に並べ、バリアで隠して視差を生み出します。問題は、光源も遮られるので暗くなること。そして横の解像度が半分になることです。さらに大きな問題。大きなモニタで離れて見るには不向きな技術なんですね。携帯電話のような小さく、位置を自分で補正できると威力を発揮するのですが、「小さなモニタに3Dは必要か?」という根本的な問題が横たわり、これまで大きく飛躍することはありませんでした。
今回任天堂が携帯ゲーム機に裸眼3Dを載せてきたのは、極めて予想外。「小さなモニタでも、ゲーム用途なら必要である」という新たな市場の提示であり、株式市場も含めて大きなインパクトを与えています。

他にもパイオニアの開発した「3Dフローティングビジョン方式」があります。
http://news.livedoor.com/article/detail/4675523/
凸レンズを使う分、通常の表示に難が出てしまうのが玉にキズです。

そして個人的に薦めるのが、NTTアイティと日立が協同で開発した「DFD 方式」です。日立のハイブリッドモニタを組み合わせてできる立体画像のミソは、液晶を2枚組み合わせて、遠近に合わせた輝度を変化させることによって、立体視を行うと言うもの。

液晶2枚を前後に配置し、その輝度比によって立体感を得るものです。一般的な左右両眼に別々の画像を提示する立体視ディスプレイが視覚疲労に影響を与えることに対して、本製品では、両眼視線の交点(輻輳点)と画像ピント調節点(表示面)が、ほぼ一致することにより疲労感の少ない立体画像を得られることが特徴です。
http://www.hitachi-displays.com/technology/2038132_17271.html

輝度によって起こる錯覚を利用してるんですが、面白いですよね。
さて、ここまで書いてきてなんですが、裸眼3Dは「3DS」のメイン機能ではないと思います。私は次世代の携帯ゲーム機は、「通信機能」の充実にあると思っています。携帯ゲーム機で爆発的に売れた「モンスターハンターポータブル」や「ドラゴンクエスト9」などは、その通信機能がゲームのできと融合した結果です。
3DS」がこの点を無視して開発されているとは思えません。任天堂がこの点をどのように拡張させてくるのか、とても楽しみです。
アメリカで行われるE3まであと3ヶ月。長い3ヶ月になりそうですね。