なぜか日本で売れないアンチャーテッド

PS3専用ソフトとして、その美麗なグラフィックが売りのアクションゲーム、アンチャーテッドシリーズ。
第1作目から海外では非常に評価が高く、250万本も売れました。ところが日本では泣かず飛ばず。
初週なんと16,914本の見事な爆死に始まり、最終的にやっと5万本を超える55,003本という結果になりました。
そして来る続編。海外では前作以上に賞賛の声の中、日本でも10/15に発売されました。
そして見事アメリカでは、10月のソフト販売ランキング1位を獲得したのです。

NPDから10月の北米セールスデータが発表されました。ソフトウェアの部門では、期待通りの高い評価を受けたPS3のUncharted 2: Among Thievesが堂々のトップに。北米だけでは53万本という数字ですが、今日ソニーが発表した別のデータによると、ワールドワイドのセールスは11月の初週で100万本に到達したそうです。
http://gs.inside-games.jp/news/209/20934.html

日本でも前作の通常版販売本数を超える55,063本を、なんと初週で達成。ソフトの評価にようやく販売本数が追いついたかに見えました。

ところがです。3週目に販売速度がガクンと落ちます。ファミ通の11/19時点での販売本数は88,813本。1ヶ月経ったのに、なんと3万本しか伸びていません。これはいったいどういうことなんでしょうか?
本来、良作ソフトは口コミなどで、じわじわ売れていくと考えられていました。一応メディアクリエイトの週刊販売ランキングでも、まだ42位にランクインしていますが、ネットワークが発達して、ブログやツイッターなど様々な情報発信媒体があるにも関わらず、この販売本数は実に不思議です。しかもこれは日本だけの現象なのです。
もちろんこれから日本はクリスマス商戦が本格化しますので、売上は伸びるでしょう。でも10万本行くかどうか注目点となるには、ソフトのデキにしてみれば余りに寂しい限りです。
これはメタリギアソリッド4でも起きた事象でした。あれほどの知名度。そして宣伝戦略。ソフトのデキ。これらがあって、ミリオンどころか80万本にも到達できない日本の現実。かつてPS2市場にいたはずのコアゲーマー層が、PS3に乗り切れずそのまま急速に市場が消滅しているのではないかと思えます。

このクリスマスには、ついにFF13が発売されます。乗り損ねていたコアゲーマー層とライト層にそれぞれアピールできる最後の切り札です。PS3に遂にミリオンソフトが誕生する瞬間でもあるでしょう。また逆に言えば、FF13という切り札をもってしても、日本のコアゲーマー市場が活性化されなければ、それらの層に特化した形となっているPS3Xbox360には、生き残る術がないことになってしまいます。
クリスマス商戦に向けて、PS3が伸びてきました。値下げ効果とともに、FF効果があることは間違いないでしょう。この12月から1月の2ヶ月こそ、今後の展開を占う天王山です。おりしもWiiは失速している千載一遇のチャンスです。今年のクリスマス、どこが天下を取るのか非常に注目です。



「週間ハードセルスルーランキング」(2009年11月9日〜11月15日)メディアクリエイト

増えたのは、PSPだけです。PSPgoはまたも前週より半減。遂に1万本を大きく割り込んでしまいました。
対アップルとしてのCM展開もなく、SCEPSPgoをどうしたいのか全くわかりません。開発費も当然かかってるわけで、それを回収するなんらかの手を打たないといけないと思うのですが。

機種 10月5週 11月1週 11月2週
PS3 36,061 48,925 38,498
Wii 28,888 31,810 26,764
Xbox360 6,047 4,679 4,124
PS2 1,966 2,066 2,031
DSi 37,517 37,421 33,749
DSll - - -
PSP 34,911 33,784 38,770
PSPgo 29,109 13,992 6,427