<都庁選> 都庁の魔力に勝てるのは誰?

明日7/31は東京都知事選挙日であります。
争点が最後までボヤッとしたまま来ている気がしますので、あえて政策ではない観点を見てみたいと思います。
 
■東京都予算13兆円 スウェーデン国家予算に匹敵

「東京都の予算13兆円 スウェーデンに匹敵」
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO05133170S6A720C1CC0000/

ご存知の通り、東京都はマンモス自治体であります。国の地方交付税交付金も受け取らず、他の自治体と違って国からの圧力もかわす力があります。都知事は直接選挙であるため、総理大臣より各会派の意向を気にする必要もありません。つまり都知事には莫大な権力と予算が与えられるわけです。下手すると国務大臣より権力を感じることになるでしょう。
で、その結果、何が起きるのか?
都知事の全能感、その魔力に人は時に狂うのです。
 
■強烈なプライドと上昇志向の人ほどヤバイ
都知事は、3代続けて任期半ばで辞任することになりました。前任の枡添氏が典型なのですが、普通の感性なら、毎週末に別荘に公用車で乗りつけるなんて、どう考えてもありえません。日本で大地震が起きているのに、ニューヨークでパレードに出て、オープンカーに乗って手を振るのを優先するのも、おかしい話です。
枡添氏は記者会見を何度もしましたが、自分が言っていることが著しくバランスを欠いていると気付くことも、できていないようでした。
枡添氏はある意味、恵まれない環境から這い上がり、東大を出て大臣を経験し、都知事に莫大な票を獲得して当選した成功者です。自分が成功者として存在しているという、強い自負と飽くなきハングリー精神を、持っていたのは間違いありません。しかし、それが都知事の魔力に捕まり、「自分のすることは全て公務や政務」「自分は理論的。理解されないのは生意気に見えるから」という傲慢な感性に転落していったのです。
 
■主要3候補の中に、枡添氏とそっくりなタイプの人が
都知事の選挙を1回やると50億円かかります。これ全部、税金です。任期の途中で勝手に放り出してしまう人や、自爆してしまう人を選んではいけないのです。
主要3候補には、残念ながら枡添氏と同じく、強烈なプライドと、上昇志向の人がいます。生涯の目標を、「総理大臣になりたい」と本気で思ってるような人です。基本的に派閥がないと動けない国会議員に対して、たった一人で問答無用のパワーを持てる都知事は、その精神力が試される地位です。
都庁の魔力を考えれば、次の都知事には、少なくとも前任の枡添氏タイプの人は選ばないことが必要だと思います。
明日は午後から雨の予報。午前中に投票に行った方が良さそうです。