初週10万本の「ゼノブレイド2」が、ミリオンソフトになるために超えるべき壁とは

12月8日、アメリカゲームオブザイヤー2017の授賞式が行われ、イギリスに続き「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」が2冠を達成しました。ゲーム雑誌などの受賞はこれまでも10個以上受賞していますが、国レベルの賞はやはり重みが違います。

「『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』がThe Game Awards 2017のゲーム・オブ・ザ・イヤーを受賞」
ノミネートされていたのは以下の5タイトル:
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
スーパーマリオ オデッセイ
・PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS
ペルソナ5
・Horizon Zero Dawn
http://jp.automaton.am/articles/newsjp/20171208-59018/

ノミネートには、他にも最優秀RPG賞を受賞した「ペルソナ5」や、ファミリーゲーム賞を受賞した「スーパーマリオ オデッセイ」なども入っており、例年になく日本勢が頑張った年でした。ちなみに日本のゲームが最優秀賞を受賞したのは「バイオハザード4」ですから、実に12年ぶりの快挙となります。ハード的には、SIEのプレイステーション4やニンテンドースイッチが好調ですから、スマホに押されていたゲーム市場で久々に存在感を示すことができました。
 
■期待の大作RPGゼノブレイド2」がミリオンソフトになるには

ゼノブレイド2」9万7000本。「信長の野望・大志」「カービィ バトルデラックス!」もランクインの「週間販売ランキング+」
http://www.4gamer.net/games/117/G011794/20171206087/

傑作RPGゼノブレイド」の「ゼノシリーズ」最新作である、「ゼノブレイド2」が発売されました。販売本数9万7,732本はシリーズ最高初週販売本数です。
デキは良いのに販売本数がなかなか伸びないこのシリーズですが、現在のミリオンソフトは、どういう経緯でミリオンに到達したのでしょうか?

ファイナルファンタジーシリーズ

  販売本数 機種 発売日
1作目 52万本 ファミコン 1987/12/16
2作目 76万本 ファミコン 1988/12/17
3作目 140万本 ファミコン 1990/04/27

後に世界的にヒットを飛ばすことになるFFシリーズも、最初はハーフ到達のみ。ミリオン到達は3作目です。ドラクエはどうでしょうか?
 
ドラゴンクエストシリーズ

  販売本数 機種 発売日
1作目 156万本 ファミコン 1986/05/27
2作目 241万本 ファミコン 1987/01/26
3作目 380万本 ファミコン 1988/02/10

1作目からミリオン達成していますが、これはかなり後になってからです。私もまさにドラクエ世代ですが、続編の2が発表されて、盛り上がってきてから初代を遊んだ経験がありますので、1のミリオンは、2のおかげな所もあるでしょう。
もちろん内容が良くないと、そもそも評判になりませんが、私は2作とも人気が不動になるまで、ずーっとファミコンで出ていることに注目します。
つまり1つの本体に1回しか出さないと、当然ゲーム購入費に本体の価格も上乗せになります。それが人気が固定されていないタイトルにとって、足を引っ張るのですね。FFなんてミリオンが出たのは3作目ですから、2作目でスーパーファミコンに移っていたら、知る人ぞ知るマニアな作品としてミリオン到達は難しかったかもしれません。
 
ゼノブレイドシリーズは、今のところタイトルごとに機種が変わっており、15万前後の固定ファンしか買っていません。これから更なるヒットを導きたいなら、機種を変えずに良質なナンバリング続編を出す必要があるのではないでしょうか?もちろんスプラトゥーンのように、完全新作ながらいきなりミリオン到達してしまう怪物ソフトもありますが、今のところゼノブレイドはそこまでのヒットにはなっていません。
ニンテンドースイッチは、まだ発売から10か月。年末年始すら今回初めてで、製品寿命はこれからです。是非スイッチ存命中に続編、できればその先のナンバリングタイトルを発売し、ミリオンタイトルに育って欲しいですね。